ネコはとても自由な生き物
私がネコに魅かれる理由の根本はそこにあるのかもしれません。だから、室内で暮らさせていることに時々罪悪感を感じることがあります。水槽で大きなイルカやシャチたちを飼っているような、そんな状態なのかもしれません。
ネコが通りを横行する、人々が声をかけたりごはんをあげたり、なでたりしてかわいがる。そんな街はとても平和な街なのではないかと思ったりすることがあります。私の知らない昔の日本はもしかしたらそんなふうだったのかもしれません。
世界で貴重な動物たちが絶滅に瀕している、という話しはよくききますが、道路が整備され、自動車が通りを走り、ネコ道、なんて呼ばれる場所はなく集合住宅が立ち並ぶ現状ではネコたちにとってはすごく迷惑な話しでしょう。
そんな都会でも、自由にネコたちは生きています。通りで出会うネコたちに力強さと、肩に力が入らない暮らしを見ると、とてもうらやましくなるのです。そしてヒトと暮らしても、それに合わせることができるその柔軟性がたまらなくうらやましく、大好きなのです。
ネコと暮らしたいな! とお考えの方へ
ここからは私個人からのお願いです。
ペットショップでネコを買おう、と思っているのでしたら、その前に里親を待っている多くのネコたちのことを知ってみてください。
いつでも里親募集中
http://www.satoya-boshu.net
ちば犬猫里親会
http://www.chibawan.net
このふたつのサイトは、私が実際にお世話になったところです。他にもたくさんありますので、ぜひ検索したり、ご友人に聞いたりしてください。上の「Contact」からご質問いただいても構いません。なにもかも相談に乗れる訳ではありませんが、私の経験を少しお話しすることはできるかもしれません。
実は、ネコ(正確にはイエネコ)の場合には「雑種」とか「純血種」とかというものはないのだそうですよ。ヒトと同じだそうですよ。模様には名前が付けられていますね。「タビー」「トラ」なんてね。全体はクロだけど、足先と胸のところが白いネコを「タキシード」なんて呼んだり、かわいらしいですよね。足先だけ白いと「くつ下」なんて呼ばれたり。
ペットショップで表示されている品種というのは、生まれてきたその子を大分類するとその分類に形が似ていたり、色が似ているよ、という意味だと思った方がいいかな、と思います。その特徴によっては、先天性の疾患であることもあるため、迎えたら必ず獣医さんに相談することをおすすめします。
初めてネコと暮らす方へ
私は、もし可能なら同じ年頃で相性のいい2頭を同時に迎えるといいな、と思っています。
これは、私の経験からですが、留守のときにも2頭で遊んでくれるので、留守も安心です。なにもりもいいことは比較対象があることで、より早く異変を発見できること。食欲や排便、動き方、吐く様、成長の度合いなど全てです。もし、可能であれば相性のいい(兄弟の場合ほとんどがそうです)2頭を同時に迎えてみてください。
ペットショップでの動物購入について
これまでにペットショップで犬を買った、ネコを買った、という方を責める気持ちは全くありません。
まさに今、動物を売買することについて少しずつ法律が変わってきています。たくさんの方がその活動をされており、これは動物を売買すること自体を制限することによって、それによって起こる弊害をなくすことが目的です。
先進国の中でも日本はヒトと暮らす動物に大しての知識が低い、と言われています。私もネコと長年暮らしてきましたが、最近になって知ったことです。
日本では、好まれる大きさ、形、色、模様をした動物を「生産」する工場、つまり「ペットミル」「パピーミル」というところで、動物が増やされています。いったんその形や色、大きさが好まれなくなると、別の種類の生産のためそれまでの種類を処分したり、放棄したりされています。
私は恥ずかしながら、大人になるまでその実態について知る機会がありませんでした。ペットショップのショーケースに並ぶ、かわいらしい子犬や子ネコたちがどうやって産まれてきたか、大人の犬や猫がどうしてショーケースに並ばないのか、不思議に思ったのはテツを知ってからです。私には法律を作ったり、変えたり、あるいは処分を待つだけの犬やネコを引き取ることは今のところできません。でも知ることは大切だと思っています。そして、その現状をもっと多くの方が知っていただけたら、きっと物事が大きく動くのではないかと思うのです。
私の好きな言葉は ’Small changes can make huge difference’ 「小さな変化の積み重ねが大きな変化を起こす」という意味です。何事にもそれを信じたいと思っています。